時計や携帯の類をクルマに置いてきたが、時間を忘れてキャンプをするためだった。早めに晩メシを食って寝たのでおそらく21時頃には寝て、多分、朝6時頃には起きたのだと思う。何時に寝て何時に起きたのかよくわからないのは、休日でキャンプだとはいえ不安になる。日常いかに時間に縛られて生活しているかということなのだろう。
下界は暑く30度以上あるのだが、山の上は涼しくものすごくよく寝た気がした。暗いし涼しいし、寝るために来たキャンプなのだからそれが一番いい過ごし方だった。そして何しろ目覚めが寒かった。半袖一枚で寒いという事は20度あるかないかだろうか。 ソーセージを茹で、パンを焼いて食べ、コーヒーを淹れて飲んだ。フィルターを忘れてドリップできないと思ったが、ティッシュでドリップした。涼しい朝の熱いコーヒーは実に美味い。テントを畳み、撤収。荷物をリヤカーに積んでクルマに戻るとクルマの時計は8時過ぎだった(ここから推察して起床は6時かな、と)。
特に予定というものは無いので、地図を見て夏の安比高原に向かうことに。途中松尾村に立ち寄った。松尾鉱山跡、かつてここは雲上の楽園と言われたそうだ。薄っすらと雲が掛かる様子はまさに雲の上である。これら全て廃墟。

八幡平山頂に向かう途中で突如現れる、この高層住宅廃墟群はいつ見ても威容であり異様である。これらは旧松尾鉱山の社宅なのだが、戦後早々にしてセントラルヒーティングと水洗トイレを備え、15,000人が住んだとされる近代住宅は東北地方(或いは当時の我が国において)では最新最先端のものだったはずだ。何しろ秋田市でさえ宅地の水洗化は昭和50年代以降であるから、それは盛岡や仙台などでも同様だろう。
詳細は詳しいサイトが他にあると思うのでここに記す事は無いが、天気がいい日に見ても、この様に雲が掛かっていても、また、山頂から見ても何ともいえないこのただならぬ雰囲気は何なのだろうか。まさに高度経済成長期の墓標である。