パワーステアリングフルードの交換

パワーステアリングフルード(PSF)の交換を行う。基本的にはPSFの成分はデキシロンiiと同等と言われている。だからATF(デキシロンii)を使用してもかまわないとは思うが、最近のATFはデキシロンiiiはおろか、AT毎の専用油に進化してしまっている。逆に言うとデキシロンiiなんてほとんど売ってない。特に電子制御、ロックアップ、フレックス何とかってやつになると、基本的にはデキシロンiiiでもNGで、純正指定油じゃないとトラブルが起きるなどと言われている。 まぁ、個人的にはATFだけは純正指定油以外使ったことが無い。これは喩えれば血液型みたいなもんだと考えている。例えばスズキにはATFの種類が相当ある。スズキデキシロンii、ii-D、5D06(これがデキシロンiii相当か)、2384K、2326、3314、3317とあるらしい(エスクードは3317)。それぞれ互換性が無いのだからこれだけ純正で用意しているのだろうし、逆に言えば汎用ATFなど使いたくも無いわけで。 だから自分でATFの在庫は持たない。ATFだけはディーラー整備工場で純正指定油での交換を依頼している。話がそれた、今日のネタはパワステだ。 つまり逆に言うと、PSF=ATFという時代があったが現在はそうではないと言っていいだろう。現在のATFはATFとして独自の進化を遂げ、かつてのATF(つまりデキシロンii or iii)とは別モノになった結果、PSFもまた別モノになった、と考えた方がよいと思っている。そもそも求められる特性も違うのだから、違って当然だとは思う。 現在でもスバルの一部車種などATFを指定するパワステがあるが、カッコ付きで(デキシロン)などと書いてあることが多い。また、日産やトヨタなどはほとんどがパワステにはPSFを指定している。だからPSFはPSFで用意した方が得策な訳である。とはいえスズキのPSFなど見たことも無いし、まぁ、デキシロンiiを入れときゃ壊れないだろう(単純なベーンポンプだし)ということもあって、日産純正PSFなら安心だろうと思うわけである。何しろ「純正」の「PSF」である。これ以上のことはないのだ。トヨタのPSFも見たことはあるがどうやら4L缶での流通しかないらしく、そんなに要らんので、1Lで売っている日産純正PSFは非常に良心的である。

PSF というわけで、日産部品秋田販売にて入手した日産純正PSF、1L缶、KLF50-00001(965円)、右。左はかつての缶で旧品。少し余っていたので使ってしまおう。ホームセンターなどでも250ml入りの小瓶が売られているが4本買って1L用意すると3000円にもなってしまうので非常にアホである。かといってATFを1L買うのも微妙に高いのでこの量にしてこの価格設定は実に絶妙である。

WFY11 まずはオヤジのクルマから。WFY11、ウイングロード、約9万キロ走行にしてPSFは無交換。基本的に無交換指定である。が、PSFの使用条件は案外過酷である。4~5万キロで換えてやってもいいと思う。

スポイト スポイトで吸い出す。隣にペットボトルをセッティングしておいて、移し替える。

吸い出したPSF 吸い出したPSF、かなり黒いぞ。500mlのペットボトルに約半分。

リターンホースを外す この時点でリザーブタンクからPSFが漏れることはそんなに無いのでウェスで押さえてリターンホースを外し、別のペットボトルにホースを突っ込む。DAKARAである必要は無い(このネタ、覚えてる人いないだろうな)。かつてミストラルでのPSF交換の時もDAKARA使ったんだっけ(笑)。

エンジン始動 注意しながらエンジン始動。するとリターンホースからちょーーーーとPSFが出て来るので、ペットボトルで受け止める。まぁ、100mlも出たかな。これで結構抜けたと思う。このとき、エンジンをかけてハンドルを切ればもう少し出るのだが、この状態でパワステを利かせると焼き付いたりするかもしれないから、数秒に留める。ホースを戻してタンクに新油を注入、エンジンをかけ、ハンドルを据え切りしながらエア抜きをしてレベルを合わせて終了、いちばん簡単な油脂類交換作業かもしれない。見た目にはタンク内が赤く綺麗なPSFで充填されたので8割~9割方、新油に交換されたと思う。

TD54W ついでのエスクードTD54W。41666km時。ちょっと早いがついでだ。エスクードのエンジンルームが秀逸なのは、左からLLCリザーブ、パワステ、ラジエーター、エアコン、ウォッシャー、と点検/キャップ位置が一直線に並んでいることである。

パワステリザーブタンク 同様にパワステリザーブタンクからできるだけスポイトで吸い取る。300mlくらいは抜けたか。抜けたら、ホースバンドをプライヤでつかんでずらし、リターンホースを抜き取る。リターンホースの見分け方は、パワステリザーブタンクには2本のホースがあり、たいていは太いホースと細いホースで、細い方。または、上と下に位置がずれていれば上の方、やや専門的なことを言えばポンプに入っていく方ではなく、ステアリングギヤボックスから戻ってくる方ということになる。

リターンホース リターンホースをペットボトルに突っ込む。ベルトが近くてやばいくらい危ないので、二人で作業する。オヤジにエンジンをかけてもらった。適当にチョンガケしては停め、を繰り返すと250mlくらいは抜けてきた。

廃油 廃油。500ml瓶いっぱいになった。これでも4万キロであるが黒いぞ。全部戻して新油を入れてエンジンをかけてハンドルをぐるぐる回してレベルを調整して終了、2台やっても新品1L缶+旧品ほんのちょっとで、100mlくらいは残ったか。つまり1Lあれば2台くらい作業できるので十分である。1台あたりのコストは約500円、作業後はハンドルが少し軽くなった。オヤジ曰くはだいぶ軽くなったようだ。よろしい。

新油 もったいないので新油を缶の蓋に少し。こんなに赤いわけで、まぁ、光の加減としてもワイン色ぐらいには見える。つまり廃油との差は歴然としている。スポイトで吸って吸った分の新油を入れては回して、という循環法で交換する人もいるようだが、確かにだんだん新油で汚れも薄まってはいくと思うが、倍の量のPSFを使うような気がする。1Lで1台の作業ならそれでもいいかもしれないが、もったいないし時間もかかる。個人的にはこの方法が一番スマートだと思う。