大森山遊園地閉園

秋田市大森山動物園内の大森山遊園地の閉園が決まった。動物園は市営であるが、遊園地は浜田観光という会社が運営しており、株主総会にてその会社の解散を決めたのである。いわゆるジェットコースター死亡事故に端を発し、国土交通省が指示した遊具の緊急点検の費用を経営悪化で工面できないのがその理由、ということだった。 問題なのは、行政のバックアップが無いことだ(閉めますか、ああそうですか、という状態)。市営の動物園と一体となった施設なのにこの措置はあまりにも冷酷である。しかも閉鎖する場合は土地の現状回復を義務付けているとし、遊具の撤去などその費用は1000万円が見込まれるという。浜田観光は遊具を売却してその費用に充てたいとしているということであったが、もう閉鎖方向で決定なのだろうか。別会社による運営、受け皿会社を探すなど営業継続を模索するのが優先では無いのだろうか。そしてそれを支援するのが行政というモノではなかろうか。売店や園内の食堂も浜田観光が運営していたが、それらも含めてどうするというのか(動物園近辺にはコンビニさえも無いというのに)。 5月に約50万円かけてジェットコースター(きりんたいようくん)の緊急点検を実施したばかり(結果は異常無し)である。しかし観覧車などの他6施設の点検も求められ、その費用約300万円の調達が困難になっているのが直接の原因だという。浜田観光は約5000万円の負債を抱えているとはいえ、売り上げ的には収支トントンだったとされる。少しでも利益が出れば、たった300万円の検査費用が捻出できないはずがない。そんなことで遊園地が閉園して良いモノなのか。 確かにしょぼい遊園地である。遊園地といっていいモノなのかどうか、というレベルかもしれない。冬季は閉鎖を余儀なくされるなど、キツイ面もあろう。しかし秋田市における唯一無二の存在であり、個人的にはそれが無くなるのは残念でならない。先日息子が動物園デビューしたとき、奥さんとその遊園地に入り(入場は無料、遊具のみ有料という良心的な施設である、それがゆえに採算性が悪かったのかもしれないが)「この子が3歳くらいになったらあれに乗れるんだろうかねぇ」などと頭上をゆっくりと進む乗物を見ながら語り合ったばかりなのだ。そんなささやかな夢さえも奪われてしまうのか。 私腹を肥やし、一本何千円もする何とか還元水を飲んで挙句の果てに自殺するよりはここに今、300万円ポンと使ってくれと出すのが政治というものではでは無いのか。情けないじゃないか。銚子電鉄は200万円の検査費用が出ないと言っては煎餅を売ってやりくりしたという。そういう心意気は浜田観光には無いのか。例えば募金やカンパ、入場無料をやめる(これは最終手段でもあり、逆効果かもしれないが)など、いろいろな方法があるはずなのに、あきらめるのが早過ぎる。唐突に決まったのは甚だ納得できない。いろいろ大事なことがある。少子化対策、子育て対策にはこういうことも大事ではないのか。日経トレンディの全国動物園ビックリ度では大森山動物園が全国第4位にノミネートされている。動物園自体の出来は本当にいいと思うだけに残念である。