風邪の具合はだんだん回復。
なぜか“昭和レトロ”が大ヒット
当然であろう、この不景気な時代に高度成長期なんてそれこそ夢物語であり、 あの元気な時代をもう一度味わいたいというのは自然なことである。
ドラえもんや鉄腕アトムの世界はものすごい未来に見えたが、 いざ21世紀が来てみるとしょせんは1900年代からの続きに過ぎず、 たいしたことが無いこともわかってしまった。
ある意味藤子や手塚は未来の世界を格好良く描き過ぎたとも言える。 死んでしまっているから冒涜したくは無いが、はっきり言ってこれは罪であり、 迷惑なことだとも言える。彼らが描いた未来世界、高度な文明、豊かな暮らしなんぞ、 本当にやってくるのか、未来永劫やってこないのではないかとさえ思える。
そういった懐古ブーム、或いはTV放送開始50年/地上波デジタル元年ということで、各局がこぞって昔の名場面だのもう一度見たい何だのと再放送モノをやっている。それだけ新しいモノが飽きられているのかネタが尽きているのかはわからないが、かつての栄光にすがろうという番組が些か多い気がする。
再放送は、もちろんコンテンツとしてそれが面白いならば資源の再活用という意味では極めて有意義なことである。つまらない新番組を作るよりエネルギ損失が少なくて済むからだ。
しかし何かと再放送といえば、ドラマや時代劇、アニメーションなどが多いのだが(もちろんそれはその番組が優れているからに他ならないが)、今年の松井が抜けた気合の入らない巨人戦よりは、江川西本が投げて角が抑える、原とクロマティと中畑と篠塚が打つ、という気合の入っていた頃の巨人戦を見た方が面白そうなので、スポーツの再放送ってのもやって欲しいところだ。
例えばその巨人モノでも、王の756号本塁打や長嶋の引退場面の放送はあっても、80年代頃の巨人阪神戦をフルに9回まで放送なんてのは有り得ない。ガッツ石松のボクシング世界戦のKOシーンの放送はあっても、1Rから放送ってのは有り得ない。そういうのこそ見たいのだが。
実はこういうのはCSでは良くやっていて、スカパー285chでは懐かしの阪神巨人戦のタイトルでそういうのをやってたりするし、739chではダイヤモンドグローブというタイトルで、WBA世界ミドル級タイトルマッチ輪島功一対柳済斗を1Rから見せたりしている。まぁ、CSだからこそできるのかとは思うが、今一番見たいのは84年のオールスター。江川の8連続奪三振だ。あれはリアルタイムで見ていたが、江川が三振の山を築く途中、ベンチにいた当時大洋の関根監督が子供のように笑っていたのをカメラが瞬間的に捉えた、なぜかその瞬間だけをもう一度見たいのだ。
それと、勝間和雄対渡辺二郎のWBC世界Jrバンタム級タイトルマッチ。これも当時リアルタイムで見ていたが、渡辺がフック気味に放ったアッパーカットが勝間の顎を確実に捕らえた時、勝間が宙に浮いたように見えたのは、本当に浮いていたのかどうか。それを確認するためにもう一度見たい。
フジテレビは名作ドラマ白い巨塔をリメイクしたり、土曜夜八時枠のめちゃめちゃいけてるの中でやたらと俺たちひょうきん族からの引用が目立ったりしているが、先にも書いたように、求めるものが前のモノの再体験であるならば、再放送で構わないのである。唐沢がいくら頑張っても田宮二郎の白い巨塔の方が面白いし追いつけない。岡村がいくらはしゃいでもたけしさんまのひょうきん族の方が面白いし追いつけないのだから。
新しいものが超えられないのは製作者として恥ずべきことであり、真摯に反省すべきである。